『ドルアーガの塔』研究室 管理日報

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【ドルアーガ論・7】「移植」の歴史とPCエンジン版の衝撃

 1992年6月、PCエンジンにおいて『ドルアーガの塔』が発売された。


 ここで、昔の家庭用ゲーム機への移植について語っておきたい。

 ゲームの移植というのは、とくにファミコンにおいては取りも直さず「アーケードゲームの移植」のことであった。
 ファミコン初期のタイトルである『ドンキーコング』や『ポパイ』、そしてナムコ参入時のタイトルも当初ほとんどがアーケードからの移植作で占められていた。
 その後、長いファミコン時代(とファミコンへの苦難に満ちた移植時代)を経て、PCエンジンやメガドライブ、スーパーファミコンが登場。家庭用ゲーム機の表現力は一気に高まり、そこでも再び最新アーケードゲームの移植が重要なキーポイントとなっていた。

 だが、おもに移植されるのはあくまで最新の、もしくは大ヒットしたアーケードゲームである。
 表現力が高まったのであれば、昔のアーケードゲームなら完璧に移植できるハズ。
 しかし、それでもPCエンジンの『ドラゴンスピリット』、スーパーファミコンの『ファイナルファイト』など、多少無理をしてでも新しいゲームを移植する、という流れはファミコンの時代と変わりはなかった。

 もちろん、やがて開発技術の向上により、新しいゲームの移植でも再現度が格段に上がり、名移植も多く生まれた。
 しかし、「新しいアーケードゲームを移植することがユーザーの求めること」という風潮は、ずっと変わらず続いていたのだ。


 その一方で、PCエンジンなどにおいても、「ちょっと昔のヒットゲーム」を移植する動きが徐々に出はじめた。
 その先鞭とも言えるのが、1989年にPCエンジンに移植された『パックランド』だろう。
 グラフィックはもちろん、BGMの音色がナムコの当時の音源とよく似ており、移植度は素人目に見て非常に高かった。ゲーム雑誌でも、5年前のゲームの移植という「古さ」を批判するのではなく、その再現度の高さを賞賛する評価が多く見られた。
 そうした流れは、やがて他メーカーにも波及し、のちにプレイステーションにおける「ナムコミュージアム」シリーズで開花。「最新のハードで昔のゲームを懐かしむ」という楽しみ方が、メーカーにもユーザーにも定着することになる。


 さて、その流れの真っ最中、1992年に登場したのがPCエンジン版『ドルアーガの塔』である。

 この移植はPCエンジンの円熟期に行われ、またそれまで『源平討魔伝』などの移植もあったことから、アーケード版の忠実な移植作になるものと思われた。
 やがて雑誌などで公開された画像では、美麗に進化したグラフィックやデモ画面でヒントをくれるイシター様(『カイの冒険』と似たような構図)などが判明し、果たしてどのようなものになるのか期待も高まった。

 …しかし、実際にプレイしてみると、迷路の構成は縦横比が同一になり、さらに宝箱の出し方やアイテムなども異なるものとなっていた。
 また、ギル自身のパラメータを設定できたり、IIボタンでアイテムを使用するなど、随所に新しい要素が取り入れられている。反面、期待した「アーケードの移植」はなく、良きにつけ悪しきにつけ“リメイク”という表現がもっともふさわしい作品となった。

 もちろん、90年に『ドルアーガの塔』の関連作品がリリースされること自体、すでに異例ではあったので、そこは喜びたいところ。
 だがしかし、あのゲームの再現を求めた人々には、逆に肩すかしを食った内容であったとも言える。


 この作品は遠藤雅伸氏の入魂作で、「本来『ドルアーガの塔』はこんなゲームにしたかった」という思想のもと作られた作品である。
 それはゲームシステムなどにとどまらず、バビロニアン・キャッスル・サーガという、この一連のシリーズにおける基本設定においても、であった。
 つまり、『カイの冒険』とともに重要な設定を『ドルアーガの塔』というタイトルで再定義した、という意味でもリメイク作品なのである。

 とりわけ、単なる“偽イシター”としての役割しか与えられていなかったサキュバスを、ドルアーガの暴走を止める重要なキーポイントして定義づけた点は、元々の『ドルアーガの塔』とは最も大きな相違点といえよう。
 この作品までで固められた設定が、次の『ザ ブルークリスタルロッド』におけるバビロニアン・キャッスル・サーガの完結において、ギルの運命を左右する要素となったのである。


 余談だが、このPCエンジン版のパッケージに描かれたロゴは、「THE TOWER OF」の文字が中央のクオックスのシルエットよりも大きくはみ出し、さらに文字色が黄色く(フチのみ赤のまま)変化した。
 このロゴが、現在のバンダイナムコにおける公式なロゴとなっており、PSP版『ナムコミュージアムVOL.2』などでもそれが確認できる。


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  1. 2011/06/24(金) 23:59:59|
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