『ドルアーガの塔』研究室 管理日報

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【ドルアーガ論・8】『ザ ブルークリスタルロッド』が目指したもの

 1993年の事だったと思う。
 ファミ通(当時はまだ「ファミコン通信」)に、ドルアーガシリーズの新作『ザ ブルークリスタルロッド』の速報が掲載されていたという一報を、友達から聞かされた。

 当時の記事を保存しておいたわけではないので、その内容もだいぶうろ覚えのものとなってしまった。
 記憶に残っているのは…いわゆるサウンドノベルのようなアドベンチャーゲームであること、ゲーム中のグラフィックが篠崎雄一郎氏の原画がふんだんに使われたものであること、そして当時のトップハードで円熟期を迎えていたスーパーファミコンで発売されるということ。
 とはいえ、翌年にプレイステーションとセガサターンが発売されているので、当時すでにそれらの情報は出ていたような気もするが…。

 発売はその翌年(1994年)。つまり、1984年に『ドルアーガの塔』が発売された10年後の節目となるのだ。
 これは否が応でも、期待が高まるところだろう。


 そして発売されたゲームは、賛否両論を極めた。
 厳密には、「否」の声の方が多かったと見ていいだろう。

 ゲーム内容は、ギルとカイがいかにしてブルークリスタルロッドを天界に返しに行くかが、さまざまなエピソードで語られるもの。その進め方により、シナリオや結末が異なってくるわけだ。
 しかし、そこで語られる内容は、いわゆるアドベンチャーゲームの感覚で見ると極めて情報量が少ない。
 各地の迷路などを進んでいった先に、何らかのイベントが発生し、そこでちょっとした会話を交わすと「もうここに用はないはずだ」と追い返される。そしてバビリムの街に戻り…を繰り返していくのだ。
 そして、そうしたやりとりを3~4回繰り返すと、もうシナリオは終わりを迎える。

 ひとつのシナリオの開始から終了まで、慣れてなければ1時間ほど。
 要領をつかんでしまえば、やることは基本的にどのシナリオでも変わらないので、慣れれば30分もあれば1シナリオの結末が見られることになる。


 ゲームとしての「否」の声は、この「ゲーム性の低さ」に起因するものが多いと思われる。
 当時流行のサウンドノベルに比べると、何度もプレイする必要があるという共通点があるぶん、どうしても「遊び心」という面では見劣りする。
 ただ、これは逆に「何度も遊ぶ」という点ではゲームの解法に意識を持っていく必要がなく、純粋にシナリオを楽しめるという点では、むしろ適切なのかもしれない。


 そしてそのシナリオに関しても、これまたプレイヤーを選ぶものであった。
 予備知識のないプレイヤーのために、タイトル画面で「プロローグを見る」という項目を選ぶと、それまでのストーリーが画像付きでダイジェストとして説明される。それで最低限の知識は得られるが、「知識として知っている」のと「思い入れがある」のとでは、各シナリオを見ての感想(というより感慨)も違ってくるだろう。

 このゲームには、48種類のシナリオがある。
 その中には、王道を行くハッピーエンドから、かなり衝撃的なものまで用意されている(後者はそのぶん、かなりひねくれた選択肢を選ばないと見られないが)。もちろん、好きなシナリオもあれば嫌いなシナリオもあるだろう。

 遠藤雅伸氏いわく「何も考えず自然にたどったシナリオが、その人にとってのBCSの結末と思ってほしい」とのことであった。それがゆえの、48ものシナリオなのである。
 ちなみに、セーブ可能ヵ所は50ヵ所にも及ぶので、エンディング手前でセーブしておけば全てのエンディングをいつでも見られることになる。


 この作品は「ゲーム」というより、「ファンソフト」と表現した方がいいかもしれない。
 プレイステーションやセガサターンが全盛期を迎え、CD-ROMによるゲーム供給が標準的なものとなってからは、いわゆる「ファンディスク」の存在も認知されていった。特定のゲームのファンに向けて作られ、貴重な資料集やミニゲームなどを収録した、まさにファンのための作品。

 そしてこの『ザ ブルークリスタルロッド』は、ゲームを簡素化してまで、ファンに向けた48ものシナリオを詰め込んだ作品と言ってもいいだろう。
 これこそCD-ROM時代に先駆けた、早すぎる「ファンソフト」だったのではないだろうか?
 もし仮に、このソフトのリリースがあと1~2年後ろにシフトしていたら、あるいは次世代機でのリリースになり、内容ももっと違ったものになり、もっと違った評価を受けていたのかもしれない。

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  1. 2011/06/25(土) 23:59:59|
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